見えない取引コストに注意!

2011年09月13日/ 為替事業者の選び方

    見えない取引コストに注意!


資産運用には、色々なコストがかかります。外国為替証拠金取引のコストと言うと、まず皆さんの頭に思い浮かぶのが為替手数料ではないでしょうか、そのせいか、最近、為替事業者の中には格安の為替手数料をセールスポイントに謳うところがふえています。


確かに投資家にとって安い手数料は魅力です。しかし、証拠金取引にはもう一つの重要なコストが存在することを忘れてはいけません。安い為替手数料に目を奪われて為替事業者を選んでしまうと、後になってとんでもない目に遭う可能性がありますので、くれぐれも注意が必要です。




スプレッドは見落とせない取引コスト


では、もう一つのコストとはどんなものでしょうか。為替事業者をインターネット上で見つけました。このA社とB社で取引するとして、実際にコストを計算してみます。たとえば1万ドル買って60日後に売ったとします。


A社、B社ともに取引手数料は無料でした。一見するとどちらもお得に取引できるように思えます。

しかし、証拠金取引の場合、売値と買値の開きであるスプレッドをコストとして考えなければなりません。これが、「もう一つのコスト」です。A社のスプレッドは1銭です。このため、A社で取引する場合は、スプレッド100円がコストになります。つまりA社では、100・01円で買った1万ドルは100・00円で売る事になります。



一方B社が提示しているスプレッドは10銭でした。したがって100・07円で買った1万ドルは99・97円でなければ売ることができないため、スプレッドによるコストは1000円となり、結果としてA社よりも900円のコスト高となってしまいました。




各社で違うスワップポイント


外国為替証拠金取引では、スワップポイントにも気を配る必要があります。ポジション保有期間が長くなればなるほど、スワップポイントの多寡は運用結果に大きく影響するからです。

たとえば、A社では、買いのスワップポイントが1日あたり8円で、60日間で480円もらえます。これに対してB社のスワップポイントは1日あたり5円なので、60日間では300円。結局2つのコストとスワップポイントを考慮すると、A社の方が顧客に有利だったのです。


このように、外国為替証拠金取引の事業者を選ぶには、為替手数料だけでなくスプレッドとスワップポイントも含め、トータルで検討することが大切です。


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Posted by kinkinきんきん at 02:52│Comments(0)
 
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