高金利が魅力の資源国通貨(南アフリカランド)

2011年09月08日/ 通貨の選び方

    高金利が魅力の資源国通貨(南アフリカランド)


南アフリカ共和国の通貨であるランドが,近年、高金利通貨として個人投資家の関心を集めています。南アフリカの政策金利は年10・5%と先進国と比べてかなり高いため、ランドはスワップポイント狙いでトレードを行う人にとって魅力的と言えます。

また、対円での為替レートの水準が10円台と低いことから、同じ数量のポジションを建てるのに必要な証拠金を定額に抑えることができる点ももう1つの特徴です。



新興国として高い期待を集める南アフリカ


南アフリカは、中長期的に高い経済成長が期待される新興国として世界中から注目されています。

ちなみに、南アフリカの成長率は先進国と比べて高く、2005年から07年にかけては実質GDP成長率が3年連続で年5・0%を上回りました。こうした高い経済成長を支える基盤が、金、白銀、ダイヤモンド、クロムなどの天然資源です。これらが豊富で資源大国である南アフリカのランドは「資源国通貨」として国際商品市況の上昇時に人気を集める傾向があります。


南アフリカ経済の最大の問題は、失業率が非常に高い事です。25%を超える水準で推移している失業率は、職探しをあきらめた人を加えると約40%まで達するといわれています。また、新興国が抱える潜在的なリスクとして、インフレにも注意が欠かせません。



金融危機対策の行方がランドのカギを握る


ランド/円の為替レートを長期的で見ると、1998年から2001年末まで下降基調をたどりました。これは、99年以降物価上昇率が5%超というインフレが続き、02年の10%まで高まった事が原因です。


その後、ランドは02年半ばから06年春までゆるやかな上昇基調に転じています。この背景には、金や原油など国際商品市況の長期的な上昇相場がありました。



そして07年夏から急降下の局面に入っています。最大の要因は、米国のサブプライムローン問題をきっかけとする世界的な金融危機です。このような状況下では、世界の投資家が取れるリスクの幅は急速に縮小し、投資家先の新興国からの資本の引き上げが起こります。

結果、ランド/円の為替レートは歴史的な安値水準にあります。それだけに、いま、世界が取り組んでいる金融危機対策の効果がランドの行方を左右する事になりそうです。


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Posted by kinkinきんきん at 09:45│Comments(0)
 
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