値動きが大きい短期売買向き通貨(ポンド)
値動きが大きい短期売買向き通貨(ポンド)
07年に米国から始まった金融危機以前はポンドは高金利通貨として知られていましたが、以降の景気悪化を受けて、現在は金利が低下しつつあります。
ポンド/円の特徴としては1日の値動きが大きい「高ボラティリティ通貨」として知られ、デイトレード狙いの個人投資家に人気があります。
激しく動くポンドの為替レート
為替取引の現場では、取引通貨の聞き間違いを避けるためにいろいろな通貨をニックネームで呼んでいます。ポンドのニックネームは
「ケーブル」です。インターバンク市場でケーブルというとポンド/ドルの取引を指します。
実はインターバンク市場ではポンド/円の取引は行われてません。ドル/円とポンド/ドルの取引を行い、それを掛け合わせてポンド/円の取引にします。
ポンド/円の為替レートを長期的に見てみるとかつては1ポンド=300円を超える水準を維持していましたが、95年には一時、1ポンド/130円を割り込む局面がありました。その一因としては、ヘッジファンドを運用する有名な国際機構筋のジョージ・ソロス氏などがポンド売りを仕掛けた事があげられます。
また、その後は上昇を続け07年には一時251円台を記録しました。
しかし、07年のサブプライムローンや08年のリーマンショック等を受けて信用収縮を起こし、急落する展開を見せています。ただし、英ブラウン首相がいち早く銀行へ公的資金投入を決定するなど、金融危機への迅速な対応が評価されました。
英国のユーロ導入が焦点
英国はEUのメンバーですが、ユーロを導入していません。それだけに、これからの最大の注目点は英国がユーロを導入するかどうかです。現状においては、市場関係者には英国のユーロ導入に懐疑的な見方が多いのですが、この問題をめぐる英国の世論調査はポンドを動かす重要な材料になるでしょう。
関連記事